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Long COVID アルツハイマー病 パーキンソン病 安楽死

2024年11月のニュース

トランプ米大統領の再登場で、米国や世界の情勢はどのように変わるのでしょうか?
我が国では今までほとんど公に議論されることがなかった『安楽死』の問題についても、岐阜大学医学部の下畑先生が貴重な情報を発信されています。

1.2024年11月の活動状況
中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 長野県スポーツ推進委員研究協議会in佐久〜 基本講演(講師:佐久大学 坂江千鶴子 学長)後の分科会で県下のスポーツ推進委員の方々にポールウォーキングを体験して貰いました。 ホームの駒場公園〜茨城牧場のひとまわり3.5kmのPW散策でしたが皆さん良い汗かいたと述べてくれました〜❗️ お疲れ様でした。

森川 まことさんの投稿
茨城県県立水郷県民の森にて。 ポールウォーキング。 気持ち良く、空気の美味しい1日でした。

田村 芙美子さんの投稿
11/5 鎌倉市 健康診査 腰越PWサークル 今日は緑地公園を歩かずセンターで測量会。 市民健康課といつもお世話になっている包括支援センターテレジア1 & 2 の共催で令和5年の健康チェックが行われました。その後30分はポールを使って貯筋体操で汗を流し それぞれの計測結果にざわざわお喋り。 40cm台からの片足立ち上がりが難しかったようです。 次回も今日の結果より下がっていませんように。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【徐々に 徐々に】 インターバルは  少しだけ負荷をかけながら それがとっても気持いい   2024/11/5 #船橋ウォーミングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #行田公園 #継続は力なり #インターバルウォーキング #ストレッチ筋トレ #健康ウォーキング指導士

田村 芙美子さんの投稿
11/6 朝は北鎌倉テラススタジオで青空を仰ぎながらストレッチ。外のマット運動は風や木々の揺らぎのなかでこの上なく気持ちが良い。午後は西鎌倉サークルに移動。PWですてきな洋館を見ながら藤沢方面に歩きました。

スマイルチームさんの投稿
2024.11.5〜7 活動記録 ☺︎中屋敷チェアエクササイズ 21名 ☺︎スマイルエクササイズ.チラシ作成 ☺︎健康体操サークル 12名 ☺︎スマイルポールウォーキング 6名 ☺︎高齢者健康づくり支援士資格更新教育単位証明書発行手続き

田村 芙美子さんの投稿
11/8 早朝から三本立てで夜まで働き(?)ました。 朝のPW教室は会館の非常用内階段を借りてSTEP昇降練習。 ポールがあると楽々ですね、と感激の声。でも気をつけて、油断しないでくださいね。お昼から特別パーソナルNWクラスを駒沢オリンピック公園で。腕振りに苦労した甲斐あって2キロ目は上手に捌いて初心者には見えませんでした。PWとの違いをはっきりさせて。後ろで衝くと思いがけず前へ進める!とこちらも感激の声。 夕方は二子玉途中下車で分倍河原まで足を伸ばし今帰路です。街はキラキラXmasです。

校條 諭さんの投稿
つかの間の?秋を満喫、「気まポ」(気ままにポール歩き)は中野南コース JR東中野駅前に集まって、映画館ポレポレ東中野前から、神田川沿いにしばらく歩き、桃園川緑道(暗渠)をたどって中野駅まで進みました。コース計約5km。 途中寄ったのが氷川神社。参加者のうち2人が幼い頃縁があった神社です。ひとりは小1の頃、よく遊んだところで、お祭りや飯ごう炊さんの思い出があるそうです。もうひとりは、自分では当然覚えてないけどお宮参りの場所だったとか。 もう1箇所、緑道からはずれて紅葉山公園に寄りました。林の中の起伏のある散歩道を気持ちよく散策しましたなかのZERO(ホール)や区立中央図書館もあります。 ついこの前までは暑かったのに、朝晩は冷え込む昨今ですが、ウォーキングには最高でした。 写真は、私と運営仲間の田村和史君撮影です。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日は11月PW駒場例会でした。 朝6時の気温0℃〜初氷まだ不成! 元気シニア(若い?50代もチラホラ〜)が集まり、歩き出し10時前後には10℃に上がり太陽が眩しく温かい公園〜牧場のひとまわり散策でした。 外歩きは12月例会で終了です。1月2月は室内/総合体育館での〜室内ポールウォーク〜となります。 11月残りのイベントは、 来週11/17(日)健康講演会+PWは佐久大学で9時開始です❗️ 大学へ聴講においで下さい❗️

スマイルチームさんの投稿
2024.11.8〜10 活動記録 ☺︎青空PW 7名 ☺︎中屋敷親生会 20名  チェアエクササイズ ☺︎神奈川県青少年指導員大会

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【犀川ポールウォーキング大会 秋編】 11月10日日曜日 エコチーム犀川主催 犀川ポールウォーキング大会が開催されました。 大桑ぐるぐる公園発着 秋晴れの良い日に歩く事ができました。 ありがとうございました! また来春に犀川歩きましょう。 今年度のポールウォーキングイベントは終了になります。 来年度もよろしくお願いします。 担当 澤田MCpro・小高AC

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
📢 2024健走杖健康活力輕旅行 11/10(日)福隆站活動圓滿結束!🎉 福隆站活動在細小的雨🌧️及清新的海風🌬️吹拂下順利完成🌊🚶‍♂️🚶‍♀️, 感謝每一位參加的朋友們, 尤其要感謝站長的細心帶領, 讓整個活動進行得如此順利! 感謝 @護老長照 團隊帶領長者們一同參加, 讓大家感受到滿滿的溫暖與支持💙。 看到大家享受健走的樂趣, 並且在福隆美麗的景色中揮灑汗水, 真的讓人覺得無比動容與欣慰🌞💪。 期待我們未來的站點有更多朋友一起參與, 共同享受健走杖的活力與健康! #2024健走杖健康活力輕旅行

がんばっぺ チャリンコさんの投稿
2024年11月11日(月) 「郡山市制施行100周年記念事業」 11 月11日 ポールウォーキングツアー 安積開拓「一本の水路」の物語 郡山市長、郡山駅長、久留米観光ガイド会長、久留米ふるさと大使等を招いてポールウォーキングで開成山公園をガイド 勿論、リーダーは日本ポールウォーキング協会長岡智津子MCPROだ。 取り急ぎ、全体集合写真をメインにスタート前準備から打上げまでの様子を紹介しておこう(^O^☆♪

堀 和夫さんの投稿
秋の木曽路 中山道馬籠 夜明け前ウォーキング2024 落合宿からの石畳を登り馬籠宿から馬籠峠まで 木曽路の秋を堪能しました。 恒例の馬籠黎明太鼓に後押しされ坂道を攻略しました。

鈴木 ゆみ江さんの投稿
[報告会] 先月行われたアルツハイマーデーイベント「オレンジフェスタ」の報告会でした。 先ず各グループで作業しながら振り返りをし、それを元に発表を。昨年は芋煮のメンバーとしてハッスルしました。今年は、企画会で「ボッチャをやりたい」と提案。「スポーツ縁日」と題してボッチャの他、けん玉(支援学校卒業後介護施設に就職してるセミプロが演技し子達は大喜びだったそうです) 輪投げ、駒回し、ストラックアウトを行ったのですが… 区長がボッチャ体験をしたり、お子達に人気で行列が…と、評判良く「このメンバーでまたやろう」の声が出てちょっと嬉しい🎵 今年の豚汁も美味しかったらしい…商店街を巻き込んでクイズ解きながらのウォーキングは、高齢者や認知症カフェ利用者とスタッフも参加したとか。このグループも区内の商店街(100以上ある)を来年以後も次々回るとか。八潮をスタートしてマラソンとか… 聞く話は随分外は盛り上がっていたらしいです。体育館のボッチャに掛かり切り3時間半、行列は途切れなく(大袈裟かな?)おおよそ250人が体験してくれたらしいです。 片付けて18時過ぎ… オレンジのキャンドルの元くるみちゃんとパチリ📸してもらった写真も…(今年もキャンドル作りが賑わっていたらしくたくさんの暖かい灯りが素敵でした

田村 芙美子さんの投稿
11/14 午後の貯筋クラスでは筋肉貯金残高チェック。 静的・動的バランス、下肢筋力、敏捷性等々8つの項目をチェック。大股でどのくらい歩き続けるかも試してみました。そして包括支援センターからスタッフさんが配布の住宅防火チェックシートも✅ 火災警報器の取り付けは消防職員さんがお手伝いしてくださるとのこと(要事前予約) 今日のおやつは浪花家の鯛焼き1匹。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【小春日和のいい日です】     2024/11/14   インターバルで普段より      少しだけ頑張りました    定例会は   おしゃべりができる良い場所      みたいです💞 #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーキング #ノルディックウォーク #ソーシャルフィットネス #インターバルウォーキング #一人より皆がいいね

田村 芙美子さんの投稿
11/15 渋谷は大雨とtvで聞いて大きな傘を持って出掛けたのですが 着いた時は小雨🌂で助かりました。今日は自己紹介(今頃!)ゲームをしてご近所さんを確認。初台の方が一番多かったです。今期ももう6回目になり、皆さん中強度歩きが様になって来て嬉しいです。次期の会員募集が始まったそう(区報掲載)。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【ゴールはお祭りよ】     2024/11/16    船橋港親水公園で インターナショナルフェステバル  楽しい事が大好きメンバー    しっかり歩いて  食べて 観て 遊んで 笑って    大忙しで〜す #船橋ウォーキングソサイエティ #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #海老川土曜日コース

Masami Yamagataさんの投稿
⼀般社団法⼈UDe-スポーツ協会が開発・販売を⾏う年齢や障がいの有無 にかかわらず、誰でもが行うことができるeスポーツ『UDe-Sports(ユーディイースポーツ)🄬』の無料体験を開始します。◎昨今のe-スポーツの広がりを受け、誰でもが楽しめるe-スポーツを⼿軽に、より簡単に⾼齢者や未就学児にもゲームを楽しんでもらえる。同協会の販売代理店また、UDe-スポーツ認定指導員としてUDe-Sportsを普及いたします。オリジナルゲームや、ゲーム以外の機能として簡易的な注意⼒、動体視⼒、判断⼒、記憶⼒などの認知機能をチェックするモードもあります。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 秋恒例の健康講演会+PW体験・散策が、今年は佐久大学を会場に学長/坂江千寿子氏の講演会(フットプリントからわかる足と健康)とポールウォーキングでの大学構内〜クロスカントリーコース散策でした。 会員表彰の皆勤賞と頑張ったde賞で新米の贈呈も有りの本年の最大イベントも無事終わりに〜^_^ 参加者 スタッフの皆さん〜お疲れ様でした❗️

スマイルチームさんの投稿
2024.11.14〜17 活動記録 ☺︎スマイルチーム上溝 22名 ☺︎子育て広場 親子たいそう ☺︎ポールウォーキング講座  ☺︎公民館1月抽選申し込み 5団体分 ☺︎スマイル備品ガレージ整理 ☺︎ポールウォーキング講座資料作成 メンバーさんより菊芋、柿をいただきました😋 ☺︎メンバーさんより寄付していただいた毛布などを茨城県動物指導センターへ送りました

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【更新講習会】 本日11月17日日曜日 能美市物見山体育館会議室にて 日本ポールウォーキング協会更新講習会でした。1名のアドバンスコーチの方が、受講しました。 雨が降る前に、階段の登り方や降り方からギアチェンジの歩き方や、椅子に座りながら筋トレもしました。 お疲れ様でした‼️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【58cmってどれくらいなの?】    #認知症予防・#転倒予防・  #社会参加 #介護予防    今日も皆で実践中  女性58cm以下は認知症リスク         が高くなる!  歩幅58cmって実際は     どのくらい?  10mだと何歩なの…?  #船橋ウォーキングソサイエティ  #シニアポールウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
今日は大船地区社協主催、包括支援センターきしろ・ふれあいの泉協力のいきいき健康測定と杉浦コーチによるフレイル・認知症予防のお話と体操でした。 今日時点での骨密度・血管年齢測定。握力・歩幅テスト、バランス能力等々計測し運動・栄養の話に耳を傾けました。サプリメントのお話もためになりました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【気持ちいい〜】   2024/11/19      蒼空   インターバル頑張ったよ〜     バッチリね      HAPPY〜       ♫ #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング  #インターバルウォーキング #県立行田公園

田村 芙美子さんの投稿
11/19 昨日まで江ノ島の予定でしたが強い風と気温急降下の予報で急遽広町緑地に変更。木枯らし木枯らし寒い道~を大榎や石切場方面にPWで歩きました。広場でカタサゲ・ヒジヒキの練習をしたのですがお喋りに夢中になると・・・腕は動かなくなって~~😢

 

来月以降の開催
田村 芙美子さんの投稿
🍁鎌倉ミステリーvol.10🍁 9回祇園山には遠くからも沢山ご参加いただきありがとうございました。次回は紅葉狩り🍁で獅子舞へ参りたいと思います。 鎌倉の紅葉は毎年遅く、今年は夏日が続きましたのでこの日程で美しく燃えてくれるかは「ミステリー」です。, 〔日時〕 ①12月2日(月曜日) 🍂 ②又は同月8日(日曜🍂 どちらもおなじコースです。ご都合の良い方にご参加ください 〔集合時間・場所〕 ①②とも  ✳ 金沢八景からバスのかた 大塔宮鳥居⛩️前 10時半 ✳ 鎌倉駅からのかたは東口みどりの窓口前 9時50分 (10時発のバスに乗ります) 〔保険〕 各自でご手配ください。 〔解散・食事〕 お昼前大塔宮バス停(鎌倉駅行き)で解散 ランチは各自で 〔参加費・持物〕 1000円  NW・PWポールどちらでも。 飲み物、飴玉🍬など。 体温調節の出来る服装。リュック。歩きやすい靴👟 帽子🧢 雨具🌂 山道を歩きます。前回の祇園山コースより凸凹少ないですが、滑りやすい箇所あり。 〔主催・企画」 日本ポールウォーキング協会マスターコーチプロ 酒井尚美(P&P)& 田村芙美子(鎌ポ) 〔雨天時〕 ①② 各々前夜19時 雨予報の場合は中止 〔申し込み・問合せ〕 酒井or田村まで 対面、メッセージ、LINE、メールで。 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂

 

2.PW関連学術ニュース
岐阜大学医学部下畑先生の10月20日以降のFB投稿の中から選択しました。

2-1)てんかん発作がアルツハイマー病の進行を促進する!? ―焦点とタウ病理の非対称性―
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月24日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)は,健康な高齢者に比べててんかん発症のリスクが2〜3倍高く,特に焦点発作(部分発作)の発症はADの進行と関連している可能性が指摘されています.しかし,ADにおける焦点発作とタウ・アミロイドβの蓄積との関連についてはよく分かっていませんでした.Neurology誌にマサチューセッツ総合病院(MGH)から,焦点発作を認めたAD患者(AD-Ep)において,焦点とタウ・アミロイドβの蓄積,および脳の萎縮の関連を検討した研究が報告されました.
対象は8名のAD-Ep患者で,タウおよびアミロイドPETイメージングと頭部MRIを実施し,てんかん発作の焦点のある半球でのタウやアミロイドβの蓄積について検討しています.てんかん発作を認めないAD患者群(AD-NoEp)14名も検討しています.この結果,AD-NoEp群と比較して、AD-Ep群ではタウの非対称性蓄積が顕著であり,特に焦点が存在する半球側にタウの蓄積が強く認められました(前頭葉,側頭葉外側,頭頂葉外側+内側に強く蓄積).また,アミロイドβの蓄積や脳萎縮も,焦点が存在する側に強い非対称性がありましたが,タウの非対称性ほど顕著ではありませんでした.図1の白い矢印は,焦点が存在する側においてタウ・アミロイドβの蓄積が多い領域を示します.黄色い矢印は,焦点の反対側に蓄積が見られた領域を示しています(つまり例外もある).
著者らは,焦点発作を伴うAD患者が一般的なADとは異なる病理的特徴を呈すると指摘しています. AD-Ep患者におけるタウの非対称性が顕著であることから,焦点発作がADの進行に影響を及ぼす可能性を指摘しています.つまり焦点発作=神経ネットワークの過剰な興奮(hyperexcitability)が片側の病理変化を助長し,ADの進行を早めると考えられ,ADの新たな治療につながる可能性があると述べています.
ただあくまでも観察的研究であり,てんかんがADの病理変化を直接的に引き起こすのか,それとも既存の病理がてんかんを引き起こすのかについては結論が出せないとも言っています.私も同感で,結論を出すには今後,縦断的研究が必要になると思います.
Lam AD, et al. Association of Seizure Foci and Location of Tau and Amyloid Deposition and Brain Atrophy in Patients With Alzheimer Disease and Seizures. Neurology. 2024 Nov 12;103(9):e209920.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000209920)

2-2)アルツハイマー病におけるアミロイドβ抗体薬は,背景死亡率に対し2.6~3.9倍,死亡リスクを増加させる!
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月25日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の病態修飾薬であるアミロイドβ抗体薬(レカネマブ,アデュカヌマブ)に関する新たな報告がプレプリント(未査読)論文として発表されました.シンシナチ大学のEspay教授らによる報告です.この研究は,アメリカのFDA(食品医薬品局)の副作用報告システム(FAERS)のデータに基づき,これらの抗体薬を使用したAD患者の死亡率が,一般的なAD患者,もしくはこれらの抗体薬の臨床試験の患者と比較してどの程度異なるかを評価したものです.つまり,これらの抗体薬のリアルワールド(日常の臨床現場)での死亡率が,臨床試験およびFAERSで報告された年齢範囲(75~84歳)の一般的なAD患者の死亡率(背景死亡率)を上回るかどうかを評価しています.背景死亡率は2020年の75〜84歳のAD患者の死亡率である100,000人あたり229.3人を基準にしています.
さて結果ですが,FAERSデータにおいて,レカネマブで25人,アデュカヌマブで27人の死亡が報告されていました.エーザイとバイオジェンは正確な処方数を開示しておらず,治療された正確な患者数が不明であるため,患者数を2,000人から10,000人の範囲に仮定し,以下の解析をしました.
まず図1ですが,リアルワールドで,レカネマブ(相対リスク[RR] = 2.6; 95%信頼区間[CI]: 1.4-3.8)およびアデュカヌマブ(RR = 3.9; 95% CI: 1.4-6.5)により治療した患者の死亡率は,背景死亡率,そしてレカネマブ(RR = 1.87; 95% CI: 1.1-2.6),アデュカヌマブ(RR = 2.7; 95% CI: 1.7-3.7)の臨床試験での死亡率と比較して高いことが分かりました(図1).
つぎに図2は,10,000人あたりの抗体薬による過剰死亡率を示しています.過剰死亡率とは,背景死亡率と比較して,レカネマブやアデュカヌマブを使用したことで生じた追加の死亡を意味します.上述したように実際に投与された患者数が不明であるため,2,000人から10,000人の範囲を仮定し,それぞれの値の過剰死亡率が示されています(投与人数の分母が大きくなるにつれ過剰死亡率は低下します).そしてレカネマブを最大の10,000人に投与したとしても,死亡率の増加を認めました.具体的にはレカネマブでは10,000人あたり21人の過剰死亡が推定され,アデュカヌマブでも41人の過剰死亡が推定されていました.死亡率相対リスク(RR)も示されていますが,背景死亡率に対してレカネマブ使用者は2.6倍,アデュカヌマブ使用者は3.9倍の死亡リスクがあることが示されています.
著者がDiscussionで述べていることは以下のとおりです.①FAERSは任意登録システムであることから,上述の死亡率の推定値は過小評価している可能性があること.それでもレカネマブを最大の10,000人に投与したとしても死亡率の増加を認めたことは重要な意味を持つ.最近,欧州医薬品庁(EMA)およびオーストラリア政府の治療用品局(TGA)は「安全リスクを上回る臨床的な利益が認められない」として,レカネマブ不承認の判断を下しているが,上記の結果はこれらの決定を後押しする.②これらのデータを,インフォームドコンセントの際に患者,家族に提示すべきであること.これらの情報は弱い立場にあるAD患者を守るためにとても大切である.いずれの主張も納得できるものです.
個人的に思ったのは,AD患者の一部にはアミロイドβ抗体薬により最悪の転帰を示す一群が存在するということなのだと思います.それは恐らく,抗体薬により脳血管の破綻や,脳血管における炎症が強く生じる一群だと思います.この抗体薬を臨床応用するのであれば,その一群を使用開始前に全力で探す必要があります.企業は,今回の研究の限界となっている投与症例数のデータだけでなく,リアルワールド死亡例の臨床的特徴(MRI所見およびApoE遺伝子検査など)を速やかに公開する必要があると思います.
Dwivedi AK et al. Excess Mortality in Alzheimer’s Patients on Anti-Aβ Monoclonal Antibodies. Research Square. https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-5282702/v1

2-3)神経難病のアドバンス ケア プラニング・collaborative decision making
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月29日のFB投稿です**
第12回難病医療ネットワーク学会@弘前のなかでもっとも印象に残った講演は,荻野美恵子先生(国際医療福祉大学)による標題の教育講演でした.取ったメモを教室メンバーに送り,自身のアドバンス ケア プラニング(ACP)のあり方を考えてもらいました.以下,そのなかの要点を5つ書き出しました(私の解釈も含まれているかもしれませんが,ご容赦ください).
1.「延命治療」という言葉には用心する
自分が今後どうなるかほとんど分かっていない状況での「延命治療は嫌だ」という言葉を鵜呑みにしてはいけない.例えば胃ろうは延命治療ではない.その人がその人らしく生きるチャンスを与えるものであり,意味のある時間を持つことができることを理解して頂く必要がある.
2.「治療の自己決定」はそう簡単にできるものではないことを理解する
治療方針は最初からそう簡単に決められるものではない.つまり医師は患者さんの最初の言葉を,そのままそれが最終結論だと受け取ってはいけない.患者さんの考えは振り子のように振れて徐々に収束していくものだ.また本人が自己決定できる(=自己決定能力がある)場合でも,本人ひとりに決めさせるのではなく,必ず本人と医療チームが十分に話し合い,合意形成することが大切である(下図).
3.治療方針はいつでも変えられることを伝える
重要なことは,まだ治療を決めなくて良いときに最終決断させないことである.治療についての選択はいつでも変えることができることを理解いただく必要がある.
4.「もう考えたくない」と言う患者には話を聞きつつ時期が来るのを待つ
例えば「人工呼吸器を装着するかどうか,この問題は考えたくない」とほとんど議論を拒否される場合がある.そのような場合は,患者の話をじっと聞きながらチャンスを待つ.そうすると「ここだ」という時が来る.そのときに例えば人工呼吸器を装着した患者の事例を紹介する.大切なことは装着しなかった場合だけでなく,装着した場合のことも両方知っていただき,そのうえで決断してもらうことである.
5.専門家としての意見を恐れずに伝える
専門家としての意見は,パターナリズムのおしつけではない.「患者さんの希望はこうだから・・・」と言って,専門家が逃げてしまってはいけない.患者さんはプロとしての意見を求めている.おせっかいになってほしい.
朝のカンファレンスの際に,各先生方の感想や意見を述べていただき議論しました.「いままで延命治療という言葉を使っていたが,そのネガティブな影響に気付いた」「人工呼吸器の装着に関する各選択肢の意味を正しく伝えていきたいと思った」「治療の意思決定支援を医療チームとして行っていくことは重要だと思う」「治療の意思決定は入院中だけでなく,むしろ外来における継続したやり取りが大切になる」といった意見が聞かれました.

2-4)認知機能が正常で,アルツハイマー病バイオマーカー陽性の人々への診断は慎重であるべきである!
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月3日のFB投稿です**
JAMA Neurologyの最新号にアルツハイマー病(AD)の診断と定義に関する重要な議論が掲載されています.著者の国際作業グループ(IWG)は多くの大学や医療機関に所属する専門家たちで構成されたものですが,アルツハイマー協会(AA)により提唱された最新のAD診断基準について見直しを求めています.
2018年以降,ADはバイオマーカー(アミロイドやタウ)に基づいて定義される動きが加速しています.特に,AAによる新しい基準は,認知機能が正常であっても,アミロイドβやタウタンパクに関するバイオマーカーが陽性であればADと診断することを提案しています.これに対し,IWGは,ADを純粋に「生物学的概念(biological entity)」として扱うことの臨床的・社会的影響についての懸念を表明し,ADを「臨床-生物学的構造(clinical-biological construct)」として再定義する必要性を強調しています.つまりこの論文では,バイオマーカーはADの早期診断や研究において重要であるものの,「これらのバイオマーカーのみでADを診断することは危険を伴う」という立場を取っています.バイオマーカーは「病理的過程の指標」としての役割を果たすものであり,疾患そのものを決定づけるものではないという立場です.
要点は以下の3点です.
1.認知症がなく,ADバイオマーカーのみが陽性の認知機能が正常な人に対し,ADと診断することは慎重であるべき.
2.これらの人々は「ADリスク状態」とみなすべきであり,病気そのものと診断することは不適切である.
3.ADの診断は臨床症状とバイオマーカーの組み合わせに基づくべきで,認知機能障害が伴わない限り診断を行わないようにすべきである.
1の「認知機能が正常でADバイオマーカー陽性の人々への診断は慎重であるべき」については,研究においてはバイオマーカーの有用性が高く評価されているものの,臨床現場ではその限界が明白と述べています.実際,認知機能が正常な人がバイオマーカー陽性であっても,その多くはADの症状を生涯にわたって発症しないことが知られています.このため,IWGは2の「認知機能が正常なバイオマーカー陽性者をADリスク状態として扱うべき」としています.これにより,不要な心理的負担や社会的影響を避けることができます.
またIWGは,3の「ADを診断する際にバイオマーカーだけでなく臨床症状も考慮する必要がある」と提案しています.これにより,ADの診断が臨床症状と生物学的根拠の両方に基づいた,より正確で包括的なものとなるという立場です.さらにIWGは,認知機能が正常な人に対するバイオマーカー検査は研究目的でのみ行うべきとし,診断目的では避けるべきだと述べています.これにより,診断の不確実性を低減し,患者や社会に対する不要な不安を回避することができるとしています.
個人的な意見はIWGの立場に賛成です.AD治療薬を開発する立場の人の一部は,生物学的な定義により治療の可能性をどんどん追求しようと考えると思います.しかし実際の臨床になると上述したような問題が生じ,倫理的配慮が必要で,そう簡単には行かないです.研究者,医療関係者のみでなく,倫理学者などの他領域の専門家,患者・家族などさまざまなステークホルダーがこの問題に関して議論することが必要だと思います.今後,臨床症状とバイオマーカーのバランスを取った新しい診断ガイドラインの策定をすること,そして認知機能が正常でバイオマーカー陽性の人々が将来どの程度ADを発症するのかを明確にするための長期的なコホート研究を行うこと,そして患者と医療者に対する十分な教育とガイダンスの提供が求められるように思います.
Dubois B, et al. Alzheimer Disease as a Clinical-Biological Construct-An International Working Group Recommendation. JAMA Neurol. 2024 Nov 1.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2024.3770)

2-5)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(11月4日)
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月4日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVIDの3つの遺伝的要因(免疫,ウイルス応答,血液型)が同定された,小児において肥満がlong COVIDのリスク因子として重要である,被殻の縮小は,long COVIDの症状負荷と遂行機能の低下と関連する,下部延髄網様体や縫線核がlong COVIDに関与している,急性期におけるニルマトレルビル・リトナビルはlong COVIDを減少させる,です.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/27rq7lmu)をご覧ください.
◆long COVIDの3つの遺伝的要因(免疫,ウイルス応答,血液型)が同定された.
米国のバイオテクノロジー企業23andMeの研究.これまでで最大規模のゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い,欧州系,ラテン系,アフリカ系アメリカ人を対象にした多民族メタ解析を実施している(long COVID 6万4384人,対照17万8537人).この結果,ゲノムワイドに有意な以下の3つの遺伝子座が特定された(図1).
1) HLA-DQA1–HLA-DQB・・・免疫応答の調整において中心的な役割を果たし,自己免疫や感染に対する反応に関連している.
2) ABO・・・血液型を決定するだけでなく,血液の凝固や免疫系の反応にも影響を与え,COVID-19の重症化や血栓形成に関与しうる(ABO型は過去にもCOVID-19の重症化リスクとの関連が指摘されていたが,どの血液型がよりリスクになるかまでは検討していない)
3) BPTF–KPAN2–C17orf58・・・免疫系やウイルス応答に関与する遺伝子群であり,特にウイルスの侵入や炎症反応において役割を果たす.
追加の解析でHLA-DRB1*11:04のバリアントがlong COVIDの発症と強く関連していることが分かった.この遺伝子は免疫応答において重要な役割を果たしており,ウイルス抗原に対するTリンパ球の反応を促進する.
さらにメンデルランダム化解析によって,慢性疲労(OR=1.59),線維筋痛症(OR=1.54),うつ病(OR=1.53)とlong COVIDとの潜在的な因果関係が同定され,それぞれがlong COVIDのリスクを有意に増加させることが明らかになった.これらの疾患は共通して免疫系や神経系の調節に問題が生じることが多く,遺伝学的検討からもlong COVIDと共通の病態生理を有すると考えられた.
Chaudhary NS, et al. Multi-ancestry GWAS of Long COVID identifies‬ ‭immune-related loci and etiological links to chronic fatigue‬ syndrome, fibromyalgia and depression.medRxiv (doi.org/10.1101/2024.10.07.24315052)‬‬‬‬
◆小児において肥満がlong COVIDのリスク因子として重要である.
米国の26の小児病院で行われた大規模な後方視的コホート研究.感染前の体格指数(BMI)が小児におけるlong COVIDリスクにどう関連するかを,急性感染の重症度を調整した上で検討した.5~20歳の小児および若年成人,計17万2136人を対象とした.結果としては,肥満を有するとlong COVIDのリスクが25.4%増加し(RR 1.25),重度肥満では42.1%増加(RR 1.42)していた.このコホート研究では,BMIの上昇はlong COVIDリスクの著しい増加と用量依存的に関連していた.
Zhou T, et al. Body Mass Index and Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection in Children and Young Adults. JAMA Netw Open. 2024 Oct 1;7(10):e2441970. (doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2024.41970)
◆被殻の縮小は,long COVIDの症状負荷と遂行機能の低下と関連する.
英国からの研究.参加者はいずれもCOVID-19の既往歴がある24歳から65歳の43名の成人で,平均で731日経過後(範囲183-1160日)に頭部MRIスキャン(側坐核,尾状核,淡蒼球,被殻,視床,扁桃体,海馬の各領域体積,および灰白質,白質,脳脊髄液の総体積)およびlong COVIDの症状の程度,認知機能,睡眠の質との関連について検討された.この結果,long COVIDの症状負荷が高い患者では,被殻の体積が縮小していた.また被殻体積の減少は,作業記憶,遂行機能,認識記憶タスクでの反応精度が低く,遂行機能タスクの完了時間が長く,精神的健康や睡眠の質が悪化していた.
Vakani K, et al. Cognitive Function and Brain Structure in COVID-19 Survivors: The Role of Persistent Symptoms. Behav Brain Res. 2024 Oct 3:115283. (doi.org/10.1016/j.bbr.2024.115283)
◆下部延髄網様体や縫線核の障害がlong COVIDに関与している.
ケンブリッジ大学などによる英国からの研究.脳幹における異常がlong COVID患者における症状の持続と関連するという仮説を検証する目的で,超高磁場(7T)の定量的感受性マッピング(QSM)を施行した.これはT2*のMRI画像データから組織の磁気特性の違いを可視化し,微小出血や鉄の蓄積,慢性炎症,脱髄などの病理学的変化を検出する方法である.COVID-19で入院し回復した30名の患者と,COVID-19の病歴のない51名の対照者を対象にした.前者は平均219日後に脳幹のMRIを実施した.結果として,COVID-19患者の脳幹,特に延髄,橋,中脳において感受性の増加が確認された.具体的には,呼吸機能や生体恒常性を司る脳幹の領域である下部延髄網様体と淡蒼縫線核(nucleus raphe pallidus),不確縫線核 (nucleus raphe obscures)で感受性が増加していた(図2).これらの変化は急性期の炎症反応と関連し,入院期間や症状の重症度と相関していた.これらの脳幹の異常がlong COVID症状(疲労,呼吸苦など)に関連している可能性が示唆される.
Rua C, et al. Quantitative susceptibility mapping at 7 T in COVID-19: brainstem effects and outcome associations. Brain. 2024 Oct 7:awae215.(doi.org/10.1093/brain/awae215)
◆急性期におけるニルマトレルビル・リトナビルはlong COVIDを減少させる.
ドバイからの後方視的コホート研究.軽度から中等度の非入院COVID-19患者に対するニルマトレルビル・リトナビルの効果を評価した.対象は,2022年5月22日から2023年4月30日までの間に診療を受けた18歳以上の非入院患者で,合計7290名が含まれた.その中で672名(9.6%)がニルマトレルビル・リトナビルの治療を受け,残り6618名は未治療グループに分類された.治療により,症状発現から28日目までに,COVID-19関連の入院が著しく減少した(調整HR 0.39).さらに90日間の追跡期間中にlong COVID症状で診療を受けた患者は全体の2.8%(208人)で,その内訳は治療群で1.1%(8人),未治療群で3%(200人)と,long COVIDのリスクも有意に低下した(調整ハザード比0.42)(図3).つまり治療群が未治療群に比べてlong COVIDの発症リスクを約58%低減したことを示唆している.以上より,オミクロン変異株に対してニルマトレルビル・リトナビルが著しい効果を発揮し,重症および長期のCOVID-19症状の両者を軽減することが示唆された.
Saheb Sharif-Askari F, et al. Nirmatrelvir plus ritonavir reduces COVID-19 hospitalization and prevents long COVID in adult outpatients. Sci Rep 14, 25901 (2024).(doi.org/10.1038/s41598-024-76472-0)
関連情報:前回の最新エビデンスの紹介(9月29日)は、2024年10月のニュースをご覧ください。

2-6)パーキンソン病治療の戦略と今後の研究についての総説
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月10日のFB投稿です**
最新号のNat Rev Neurol誌に分かりやすい図がありました.最新情報を含む,今後の講義にも使える良い図だと思いました.神経細胞のどの部位にどのような変化が生じているか,また治療の標的が何なのかがよく分かります.アルツハイマー病病理のタウやアミロイドβも書かれて,おやっと思われるかもしれませんが,いわゆる混合病理が病態にも関わっているという立場を取られています.
著者らは主にαシヌクレインの凝集,リソソーム機能障害,ミトコンドリア機能障害の3つがPDの病態において重要な役割を果たすと考えています.そして治療としては,凝集阻害剤によってαシヌクレインのmisfoldingや凝集を防ぎ,モノクローナル抗体を用いてαシヌクレインのクリアランスを促進することが提案されています.またグルコセレブロシダーゼの活性を上昇させる薬剤によりリソソームの機能を改善することや,Leucine-rich repeat kinase 2(LRRK2)阻害剤によってミトコンドリアの機能を回復することも期待されています.さらに,炎症や酸化ストレスといった病態もPDの進行に関与しており,これらも治療標的となっています.
また著者らは,PD治療の将来像として,早期診断とそのための疾患啓発活動,そして進行モニタリングのためのバイオマーカー開発が重要であると強調しています.血液や脳脊髄液中のαシヌクレインや神経フィラメント軽鎖(NfL),リソソーム関連マーカーなど,病態の進行をより正確に把握できる指標が確立されることで,PDの治療を大きく前進させる可能性があると述べています.特にRT-QuIC法を用いたαシヌクレインの検出は,診断精度の向上に寄与すると考えられます.
さらに,患者さんの生活の質(QOL)を高めるために個別化(オーダーメイド)治療が今後の研究の主軸となります.具体的には,遺伝的な背景や個々の病態に応じた治療を行うことが望ましく,がん治療など他分野で行われている複合治療戦略が,PDでも応用されることが期待されます.
Stocchi F, A. et al. Parkinson disease therapy: current strategies and future research priorities. Nat Rev Neurol (2024). https://doi.org/10.1038/s41582-024-01034-x

2-7)特集「ALS 2024」のあとがきと,難病医療における安楽死・医師介助自殺の倫理
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月14日のFB投稿です**
Brain Nerve誌の11月号は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の特集です(図2).診断と告知,新しい診断基準,緩和ケア,核酸医薬,治療薬開発の現状と,非常に勉強になる内容でした.そのなかでも福武敏夫先生×荻野美恵子先生×神田隆先生による鼎談「ALSの今日と明日」は勉強になりました.そのなかで,「難病患者さんにおける安楽死をどう考えるか?」についても議論がなされました.私はその感想をあとがきに書かせていただきました.編集部より許可をいただきましたので下記に掲載します.
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特集「ALS 2024」をお届けします.5年前の特集「ALS 2019」と比較しながら拝読しましたが,個人的に印象深く感じた点が2点ありました.1つめはやはり病態修飾薬が着実に臨床応用に近づいていることを実感した点です.ALSの臨床試験は近年,非常に多く行われ,ClinicalTrials.govを検索すると,参加者募集中のものだけでも146試験も登録されていました(2024年9月9日現在).ALSへの治療研究が急速に進められていることが伺えます.私も研修医時代にALS患者さんを担当したことで脳神経内科医への道を選びましたが,多くの医師,研究者にとって,ALSは何としてでも克服したい特別な疾患なのだと改めて思いました.
2つめは安楽死の問題が議論された点です.死を望む患者さんにどう対応すべきかは,病棟でもしばしば議論される重大な問題です.鼎談の中にも記載されていますが,スイスで安楽死を遂げた多系統萎縮症患者さんの事例がNHKで報道された際,日本の医療者からの反応がほとんどなかったため,国内の議論が停滞したままという事態が生じてしまいました.現状,医師介助自殺(physician-assisted suicide;PAS)を本気で望む患者さんは,外国人に対する自殺ツーリズムが認められ,民間団体が受け入れているスイスに渡航します.このような背景から,SNSでは日本でも安楽死を認めてもよいのではないかという意見をしばしば目にします.ただし,安楽死を認めているオランダでは,2012年からの8年間で,ALS患者の25%(1014 /4130人)が安楽死・PASを選択しているという報告1)があります(図1).さらに安楽死を希望した患者からの臓器移植が「避けられない死に意味を与え,必要とされる臓器提供の供給源となりうる」とされ2),オランダ,ベルギー,カナダ,スペインで「安楽死後臓器提供」が合法化されているという事実を知ると,日本においても十分な議論もなく安楽死を認めてしまうと,「すべり坂」,すなわち一歩足を滑らせたら,どこまでも転がり落ちるように本人の意思に反した安楽死が行われてしまうことが起きうるのではないかという懸念を持ちます.この問題はいつまでも避けて通れないものです.脳神経内科医もこの問題に真剣に向かい合う時期が来ているのではないかと思いました.
文献
1. Eenennaam RM, et al. Frequency of euthanasia, factors associated with end-of-life practices, and quality of end-of-life care in patients with amyotrophic lateral sclerosis in the Netherlands: a population-based cohort study. Lancet Neurol. 2023 Jul;22(7):591-601.(doi.org/10.1016/S1474-4422(23)00155-2)
2. van Dijk G, et al. Organ donation after euthanasia, morally acceptable under strict procedural safeguards. Clin Transplant. 2018 Aug;32(8):e13294.(doi.org/10.1111/ctr.13294)
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なおこの問題については9月27日,全国難病センター研究会第40回研究大会(大阪)にて恩師である西澤正豊先生(新潟医療福祉大学学長)に座長をしていただき特別講演をいたしました.また11月11日には岩崎靖先生(愛知医科大学加齢医科学研究所教授)にお招きをいただき,大学院講義をさせていただき,意見交換をいたしました.使用したスライドを下記よりご覧いただけます.皆さんはこの問題をどのようにお考えになるでしょうか?正しい知識・状況を理解したうえで,国民的議論がなされることが大切だと思います.
スライド
https://www.docswell.com/…/800…/ZN1V77-2024-11-14-050359
なお次号12月号は,恒例のクリスマス企画第4弾で「芸術家と神経学Ⅱ」です.私はレオナルド・ダ・ビンチの神経学について原稿を書きました(図3).おたのしみに!

2-8)頭蓋骨の骨髄は他の長骨と異なり,妊娠や脳梗塞などに対してダイナミックに変化する!
****岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月19日のFB投稿です**
先日,日本神経学会のresidentホームページに「近未来の脳神経内科は頭蓋骨から診断し治療する!」というエッセイを執筆しました(https://resident.neurology-jp.org/…/future/future_15.html).またCOVID-19のSARS-CoV-2ウイルスが脳に侵入する経路として,頭蓋骨の骨髄ニッチが注目されていることも過去にブログでご紹介しました(https://tinyurl.com/25dqmh6j).頭蓋骨の骨髄は現在,脳との関連でとても注目を集めています.
この内容に関連する研究が,ドイツのマックス・プランク分子生物医学研究所をはじめとする多国籍の研究チームによりNature誌に報告されました.この研究では,成人の頭蓋骨の骨髄が生涯を通じて造血能力を維持し,それどころか拡張し続けるという驚くべき特性を持つこと,さらに生理的・病的な変化に対してダイナミックに適応することが示されました.
まず頭蓋骨の骨髄は加齢とともに血管が拡大し,とくに造血幹細胞(HSCs)の増加を伴いました.この血管と骨髄の拡大は,これまで研究されてきた大腿骨などの長骨とは異なり,老化の影響を受けにくいことが確認されました.図にあるように,若年期→中年期→壮年期→老年期にかけてのマウス頭蓋骨の血管領域は拡大し,血管の面積や直径が大きくなり,特に女性でその拡大が顕著でした.血管内皮細胞の表面に存在する糖タンパク質であるエンドムチン(endomucin)の発現も加齢に伴い有意に増加し,頭蓋骨骨髄の血管構造の安定性とHSCs機能の維持に寄与していました.この血管の拡大はHSCsやその前駆細胞の増加を支え,全身の造血量を増やします.頭蓋骨の骨髄は加齢性変化に対して保護されているということのようです.
さらに頭蓋骨骨髄が生理的・病的な変化に対しても迅速に適応を行うことも示されました.具体的には妊娠,脳梗塞モデル,血液腫瘍モデル(慢性骨髄性白血病),骨粗鬆症に対する副甲状腺ホルモン(PTH)の影響が検討されています.これらは頭蓋骨の血管および造血細胞に顕著な変化を引き起こし,骨髄は拡大していきます.例えば妊娠中に血管が拡張し,造血幹細胞やその前駆細胞が増加することで,母体の血液量や赤血球の需要を満たすための迅速な対応が可能になります.また,脳卒中モデルにおいても頭蓋骨骨髄が迅速に反応し,造血細胞が活性化され,回復に向けた支援を行うことが示唆されました.これに対し,長骨の骨髄はこれらの変化に対して限定的な反応しか示しません.さらに妊娠や脳卒中時,PTH治療時において血管内皮増殖因子(VEGFA)が増加し,骨髄内で血管の拡張と造血が促進されることも示されました.つまりVEGFA-VEGFR2シグナル経路が頭蓋骨骨髄の成長において重要な役割を果たしているようです.
頭蓋骨の骨髄ニッチについてまとめると,以下の特性を持っているようです.
1)老化耐性:加齢に伴う脂肪形成や炎症性サイトカインの増加,血管構造の劣化に対して耐性がある.
2)血管ネットワークとの連携:エンドムチン陽性洞様血管の拡張や血管密度の増加により造血細胞を支えている.これにより妊娠や脳卒中などに迅速に適応する.
3)分子特性:長骨と異なり,HSCの維持に寄与する特有の分子プロファイルを持っている.
頭蓋骨の骨髄ニッチが,脳の免疫を担う細胞を供給すること,脳と直接的なやりとりが可能な経路(頭蓋骨―髄膜結合)が存在することを考えると,頭蓋骨の骨髄が神経系の病態に対し防御的な役割を果たしている可能性は高く,将来,脳神経疾患の治療標的になる可能性を示すものと思われます.
Koh BI, et al. Adult skull bone marrow is an expanding and resilient haematopoietic reservoir. Nature. 2024 Nov 13.(doi.org/10.1038/s41586-024-08163-9)

 

(作成者)峯岸 瑛(ミネギシ アキラ)

カテゴリー
アルツハイマー病 認知症施策

2024年3月のニュース

月次の活動報告、1月1日に施行された「認知症基本法」、認知症の6割を占めると言われている「アルツハイマー病の定義」と同病発症前のバイオマーカーの変化のタイミングを推定するための「アミロイド時計」についての記事を、お届けします。

1.2024年3月の活動報告
田村 芙美子さんの投稿
今朝もモアイ像・ハチ公像の前を通過してかんなみの杜へ。今日はポール有る無しの歩幅チェックをしました。 お一人を除いてポールを使った方が歩幅が広がり大股という結果になりました。逆にポールウォーキングの方が小股になったかたは右手右足のなんばが気になったまま10歩進んでしまったからwww 気がつく!のは素晴らしい。 女性の皆さんは55センチ以上でした。

Naomi Sakaiさんの投稿
3月になりました🌸 初日は神奈川健康生きがいアドバイザー協議会のPWコーチの方々への実技指導を依頼され、久しぶりに横浜馬車道にある万国橋会議センターを訪れました。 行政での指導が多いコーチ陣達 、是非ご活躍いただきたいと思います。 帰りにランドマークプラザに出来たシナノのステッキ工房に立ち寄らせていただきました。 真っ青な空。とても気持ち良い天気でした😊

校條 諭さんの投稿
自分の足で歩く喜び ポールの助けでそのことを実感した人の笑顔。ポール歩きの会を続けてきて、強く印象に残るこういうシーンがいくつかあります。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【弥生はこれ♥】   2024/3/2 #船橋ウォーキングソサイエティ  土曜定例会恒例になりそうな  #浜町高架線下の雛飾り見物  #船橋港親水公園で    #ポールエクササイズ    #ポールdeダンス  目の保養     身体ノビノビ スタッフのランチはハレカフェにて 日替わりランチメニューを頂きました〜 「ま・ご・わ・や・さ・し・い」で  お腹も味も居心地も良く  今日も満ち足りた楽しい一日でした。

田村 芙美子さんの投稿
怪しい空模様 緑地では子どもたちがじゃがいも🥔植え付けの会 私たちは里山歩きを変更し行政センターでお花見の相談とウォーミングアップ 雨が落ちてこないうちに丹後が谷までポールウォーキング 寒い人、暑い人、感じかたは様々 解散後お昼からポツポツ🌧️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【長津川調整公園で観桜ウォーク】 #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング  2024/3/5 数年振りに長津川調整公園へおでかけ   曇りでもウキウキ   ニコニコ

スマイルチームさんの投稿
スマイルチーム ポールウォーキング部 今月はプチ遠足。 麻布大学【いのちの博物館】見学ツアー。 人間の骨格以外全て本物。 職員さんが一緒に回ってくださり細かく詳しく説明を聞くことが出来ました。 個人的にも大好きなジャンル。 明日も行きたい🤭 見学後全員でランチ。 絆が深まりました✌️ 今月後半 箱根日帰り合宿ウォーキングができるかも☺️ #スマイルチーム #健康普及活動 #ポールウォーキング #ウォーキング #遠足 #麻布大学 #いのちの博物館 #sagamihara_pic #相模原市

田村 芙美子さんの投稿
❄️国際婦人デイ ミモザの日❄️ 振り返ると 例年この日は寒いようです。 鎌倉は朝から小雨混じりの曇り空でしたが、渋谷は雪で真っ白なニュースを見て出掛けたのにその 渋谷に着くと映像の景色はどこにも見当たらず辛うじて花壇に残る雪のみ。1時間の間に雨ですっかり溶けてしまっていました。  今日は渋谷区ポールウォーキング教室令和5年度4学期の締めくくりの日。区から委託された体力測定。学期初日と最終日に計測しデーターを残します。個々の結果の数値は印刷して渡されます。 残りの時間は男性不在でしたので「女優ウォーキング」で大いに笑い、サーキットトレーニングとポールゲームで熱く過ごしました。女優walkingでは 自分の売り込みポイントを1つ宣言して、胸でライトを受け(気持)姿勢よく歩きます。それぞれ違うテーマなのにどなたもとてもきれいでした \(^o^)/ 1つの意識で全身効果!です。 皆さん楽しかったとの感想でしたよ、と事務局から伺って、私こそお陰さまで元気に通わせて頂けラッキーと心のなかでジワジワ💕 今日のビックリは先日100才と98才のお姉さんを続いて亡くしたという80代の生徒さん。ご本人は若々しくご両親とも長寿の家系とのことでした。元気の秘訣は日頃からじっとしてないことだそうです。フムフム・・・

Naomi Sakaiさんの投稿
3/8 朝は雪がチラチラ☃️ 遠方からセミナーに参加してくださる方を心配しつつ… セミナー開始時間には青空になりました。 風は冷たいけれど先に実技を行うことにスケジュールを変更してブラタモリで紹介されたいつもの称名寺と金沢文庫へgo 「観光気分です」と楽しみながらも実技指導。すぐに理解してくだる方々ばかりで質問も高度。 皆さん実に優秀でした。 PWコーチとして活躍していただきましょう😊

長谷川 弘道さんの投稿
今日は岐阜県は多治見市に行って、ポールウォーキング体験教室を担当してまいりました。 多治見市保健センター管轄の健康推進リーダーの皆さんが運営され、30名を超える市民の皆さんが集まりまして、今日は寒かったのですが、4kmの川沿いの道を元気良く全員完歩しました❗️😊 コロナ前は年間何回か機会があったのですが、昨年数年ぶりに再開されましたが、年に一回となっています。 参加されたご婦人が、こうした機会があればもっと参加したい、とおっしゃっておられました。 潜在的にはこうした需要はあると思いますが、保健センターさんもこれだけやっているわけにはいきませんので、こうした健康リーダーの皆さんが前面に出て運営されているのとはとても貴重なことです。 でも、このリーダーの皆さんも高齢化してきていて、なかなか若い世代の皆さんが入らないとのお話を保健センターの保健師さんから今日もお聞きしました。 これは多治見市だけの問題ではないですね。 どこの自治体でも起きていて、いずれは消えていくことになりかねない状況です。 このポールウォーキングにおいては、難しいスキルが必要なものではないので、有志で集まって、おしゃべりしながら楽しく歩く会を開催していくことも是非やっていただきたいですね。 保健センターや健康推進リーダーさんたちに頼ることなく、各人が自分の健康をつくる意識がもっと求められる時代です。

校條 諭さんの投稿
快晴の新宿御苑では早咲きの桜が満開 今月の「気ままにポール歩き(気まポ)」は、新宿御苑を気ままに歩きました。本数は少ないですが、いろんな種類の早咲きの桜が楽しめました。ヒヨドリとかメジロも間近で見られました。 今回参加してくれた田村芙美子さん(ポールウォーキングの代表的指導者)は新宿御苑は「公園と植物園を併せた贅沢な場」と表現、なるほどと納得しました。 御苑を出たあとは、新宿二丁目(!)にある太宗寺に寄って、ゲイバーなどの通りを経て、昼食会場のタイ料理店に向かいました。太宗寺には、閻魔様や奪衣婆の像ほか文化財がいろいろあります。 気まポは個人的なサークルで、1年前から毎月1回開催しています。なんと、今回まで12回、いちども雨天中止無しです。 ※写真撮影は私のほか、田村和史さん、田村芙美子さん、木村研一さんです。

堀 和夫さんの投稿
3月なのに寒い雪も舞う中、一宮市健康サポート協議会の皆さまと健康ポールウォーキング開催。 終わった身体も心もポカポカ 楽しく歩きました。🎵

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【梅も柔らかに】 #シニアポールウォーキング #船橋ウォーキングソサイエティ   2024/3/11 渡邉東コーチ(ポールウォーキング協会のマスターコーチプロ)が初参加 歯切れの良い指導は気持ちが良いです。 今月の中央コーナー    #マットでステップエクササイズ 頭脳も身体もフル回転です。

遠藤 恵子さんの投稿
【ゲンキポールウォーキングln地島】 第20回地島椿祭りに乗っかてゲンキポールウォーキング開催しました!! ポールウォーキング開催は5回目になります。 寒暖差激しくお天気が気になりましたが晴れてくれました。 晴れましたが風は冷たくて寒いw 寒かったですw 今年の椿祭りは白浜港で開催。 椿ロードを往復2キロポールウォーキング!! 展望台から白浜港に戻る頃には イカ焼きやサザエのいい香りが漂い 椿油の炊き込みご飯、鱈のお味噌汁をいただくこのコースは最高!! 良き一日となりましたᥫᩣ ̖́- 来年も椿祭りに乗っかって開催できますように🙏🍀

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【幸せの余韻】 2024/3/12 2019年から足かけ5年UR幸町へ通いました。本日「さいわいポールウォーキング」で最後の指導をしてお別れ会を開いて頂きました。 今迄、何と幸せな時間を過ごせた事か!  メンバーとUR支援アドバイザーのお陰です。ありがとうございます。 4月からは若い渡邉東コーチにバトンタッチします。 「UR自主サークル立ち上げの基盤づくりを」と当時の日本ポールウォーキング協会からの使命を受けたのが2019年。コロナ禍で何度も活動中断、それにもめげずにUR職員と協力しあって2021年6月にURで初めての自主サークル「さいわいポールウォーキング」が立ち上がりました。熱意ある支援アドバイザー、メンバーの中心には苦労をかつて出る良きリーダーがいた。そんな条件が揃ってでした。 2022年3月に「URコミュニティ形成支援協定」がURとNPWAで調印されました。一介のコーチに過ぎないけれど、仰せつかった責任を果たせた事に安堵がありました。 毎回やれる事をやる。悔いは残りません。関わって頂いた全ての皆様に心から感謝致します。  本当ありがとうございました。 佐藤は「しあわせ」です。

堀 和夫さんの投稿
河川環境楽園オアシスパーク ポールウォーキング&ノルディックウォーキング定期講習会 今日は足とウォーキングの関連をテーマにし、井上インクトラクターが足と脚のトレーニングを担当。 私は参加者の足裏を足測定器(アシソク2号機)で画像化しました。 ほとんど方が生まれて初めてご自分の足裏を見られました。 歩く為の足を知る事でこれからのウォーキングが変わると良いですね。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より まだまだ雪景色の佐久市/雪降りが続き真っ白な浅間山〜ww @@ 〜2024年度(令和6)〜イベントカレンダーがUP❗️ 本日より郵送DM作業に‼️今週末には届くかも❓ 2024もPW定例会とPW散策でPWに特化したウォーキングイベント企画しました。 DM届かない方で入用の方はご用意しますので連絡ください〜お待ちします^_^

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【中央広場のど真ん中で】 2024 /3/14 カセットとマットを持ち込んで  #ステップエクササイズ   ラインを引いて     #バリエーションウォーク 中央広場でのびのびエクササイズ       ただ歩くだけではないよ 体幹を鍛えたり 公園だからできるね #船橋ウォーキングソサイエティ #体幹トレーニング #バランスウォーク #蟹歩き #おしあい歩き #ポールウォーキング #ノルディックウォーキング #千葉県立行田公園 #免疫力アップ #認知症予定

田村 芙美子さんの投稿
快晴温暖✨☀️✨ 雨天延期になった鎌倉ミステリーno.8ブラタモリの足跡を辿りながら奥鎌倉までポール&ノルディックウォーキング。東京都~横浜市~鎌倉市から老々男女が集まり、この歳になって23区の友達ができて嬉しい!また参加したい!等々の感想をいただき感動です。 次は・・・お花見鎌ポ? やぐら巡り? 朝比奈峠、祇園山ハイキングコースなどの希望もあります。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【モアイ像も喜んでいる?】 2024/3/16 土曜日コースは初めて モアイ像と並んで ステップエクササイズ 低めだけど丁度良い具合に できました。 基本ステップをクリア 左右交互 ニーアップ レッグ・カール 間違えてもニッコリ 堂々と ニッコリ 本日もとびっきりの笑顔で 締めくくりました #船橋ウォーキングソサイエティ #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #海老川ロード #ステップエクササイズ #認知症予防 #ロコモ対策

中村 理さんの投稿
〜佐久PW協会より〜 急な春到来日和のイベント下見に賛同し集まって歩いてくれた各コーチ、 依田MC pro pro取得直前の新地MC 世話好き姉御の岩波BCと4人で「アプトの道/旧信越線跡」をPWで下調べ〜ww 旧国道18号沿線〜めがね橋-碓氷湖-峠の湯温泉-丸山変電所跡-碓氷峠関所跡-終点/鉄道むら〜❗️ 締めのランチはやはり横川の「釜飯」‼️ 3コーチ❗️急な呼び掛けに賛同参加ありがとうございました😊

校條 諭さんの投稿
所沢でノルディックウォーキング
杉並ポール歩きの会(杉ポ)で講師としてお世話になっていた新里るりさん主宰の会に参加しました。西武池袋線の清瀬駅に集合、柳瀬川のいい雰囲気の淵をたどって、清瀬金山公園で一服、そのあとKADOKAWA武蔵野ミュージアムへ。わきあいあい、楽しい会でした。 ※写真は新里さんにいただいたものと私によるものです。

杉浦 伸郎さんの投稿
全国に中高齢者専用マンションを展開する企業の千葉県白井市の施設に早朝より赴きました。講演会場のカフェテリアに参集された居住者の皆さま、前向きに人生を設計されているとても魅力的なシニアの方々ばかりでした。介護予防運動といっても対象にマッチする様、こちらもしっかりした仕掛けが必要ですね。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【早々と花見】 2024/3/19  #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング   #ステップエクササイズ♬ イベント広場ヘ移動し    皆一緒にステップエクササイズ   身体も頭も動かして     行田公園東側から西側に移動 辛うじて僅かに咲いた櫻の前で花見会 チーム対抗でジャンケンゲームで          エキサイト  部門リーダーの心意気で    毎年大盛り上がりです。      これが楽しいんです ♬ #行田公園イベント広場 #お花見 #健康効果アップウォーキング  #パワーウォーキング #筋トレとストレッチとウォーキング  #認知症予防ウォーキング #運動と栄養と社会参加を応援

堀 和夫さんの投稿
三重県松阪市でTwinPoluポールウォーキング講習会 昨年に続いて地域コミュニティで呼んで頂きました。 強風と小雨で室内での講義となりましたが皆さんにポールウォーキングの素晴らしさを伝える事ができたかな。 秋には2会場の予約を受けましたので楽しみです。 松坂牛焼肉を食べ様と思ってだがお昼の頃タイミングが合わず断念、サービスエリアで松坂牛カレー🍛にしました。結構いけるね👊

Naomi Sakaiさんの投稿
友達のアボカド🥑ファームのお手伝い 3度の越冬作業を経験して3年目の春を迎えた🥑幼木くん達🌱 思いの外、極寒の葉山ファーム。毎年学びがあって「今年こそは!」と幼木に巻いた防寒用巻物を外します🌱 失敗は成功のもと。 昨年よりは元気に育っていました😃また来年に繋げて、母の様な気持ちで🥑幼木クン達の成長を見守っていきます🌱🌱🌱 #葉山アボカドファーム

長岡智津子さんの投稿
台湾でポールウォーキング発展しています😊

スマイルチームさんの投稿
2024.3.22〜24 活動記録 ☺︎星が丘ポールウォーキング&エクササイズ  リハビリ中心のグループレッスン ☺︎上溝包括支援センター打合せ  来年度シニアサポート活動事業新体    制の準備 ☺︎スマイルチーム上溝活動事業の連絡  その他 ☺︎7月から〜の舞台のダンス練習 ☺︎箱根ツアーの延期連絡 ☺︎do and peaceフリマ

水間 孝之さんの投稿
第8回志木市いろはウォーキングフェスタ開催‼️ 630名の参加。スタッフの皆さんお疲れさまでした。昨年は桜満開、今年はツボミちょっと残念!

田村 芙美子さんの投稿
🐇逗子PW教室🐇 20数名のかたが参加。 今月初めこの付近に多数のウサギが放置され、30匹以上のウサギが見つかったという騒ぎがあったそうです。NHKニュースで取材があったとのこと。野生ではないので増えすぎて放棄したのでは💧・・と。 🐇🐇🐇🐇🐇

北陸ポールウオーキング倶楽部
【春のポールウォーキング体験会】 本日、いしかわこども交流センターから大桑町ぐるぐる公園を往復してきました。 毎年雨模様の日だったので今回は天候に恵まれてすぐに屋外にでて歩きました。 参加19名 うち小学生も参加!賑やかに歩きました。 ポール初体験の方も多く、興味ある方が増えて嬉しいです。 担当コーチ 澤田MCPRO 中嶋MCPRO 次回は4月14日日曜日 ポールウォーキング大会にもぜひ参加ください。

Naomi Sakaiさんの投稿
週末の2日間はBCセミナーとACセミナー BCセミナー3名の受講生は今回もとても優秀な方々。 京都からここ横浜まで受講にきてくださったら方もいて。。 そして長野からは新地コーチがインターン生として参加😊どうもありがとうございました♪ 本日のACセミナーは、先日BCセミナーを終え、続けてACセミナーを受講してくださり、明日がコーチ初指導だそうで密度の濃いセミナーでした。 頑張っていただきましょう🤗 みなさん、お疲れさまでした😊

中嶋  佳奈恵さんの投稿
ポールウォーキングの輪が広がる! ポールを持って歩きませんか?

森川 まことさんの投稿
日曜日、久しぶりのポールウォーキング。風が強く花粉もよく飛びましたが、今回は坂道を登り下り、約8000歩歩きました。 巷で、速歩がいいと言われていますが、ポールウォーキングを正しく行うと歩幅を広くさらに、速歩になる事を勉強しましたよ。 来月からは、お弁当持って外でランチを再開します。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【菜の花に埋もれて      2023年度活動終了】 2023/3/28  #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング   #ポールdeエクササイズ      で締め括り  無事に2023年度も終えました     みんなの素敵な笑顔      ありがとう〜

田村 芙美子さんの投稿
明日は🌸開花宣言? お昼からPW教室で大きな声を出し思いっきり身体を動かしました。そして今日はポールの代わりに生タマゴ(air)🐣を両手のひらにのせてウォーキング練習。仕上げはひとりずつモデルウォーク。

新地 昌子さんの投稿
ポールウォーキングのコーチになって8年。思えば私の人生、ポールウォーキングのおかげで楽しいことがたくさん増えました。出会った人・出会った笑顔の数は数え切れません。 このたび、所属する日本ポールウォーキング協会のマスターコーチProとなりました。 まさか自分が、と不思議な気持ちですが、共通の生きがいを持つ仲間づくりをしながら、もっとたくさんの人や笑顔と出会いたいと思っています。 ポールウォーカーの皆様どうぞよろしくお願いします。 写真で8年を振り返ってみました😅

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿

中嶋  佳奈恵さんの投稿
さあ!春です! ポールを持って歩きませんか? 参加募集中です。 申し込み、お問い合せは エコ・チーム犀川 076-249-8564

新地 昌子さんの投稿
ぴんころウォーク開催が決まりました😊前回と同じく佐久市臼田地区が会場です。プルーンの産地で、前回も生食プルーンは甘くて爽やかで大人気でした。 さて、今年はどんなコースにどんな仕掛けが用意されるか楽しみです。

 

2.関連学術ニュース
2-1)1月1日施行された「認知症基本法」について
「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が2024年1月1日から施行されています。

**以下は、Copilotによる同法についての概説です**
「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」は、認知症に関する初の法律であり、2023年6月14日に参議院本会議で可決・成立しました(1)。この法律は、認知症の人が尊厳を保ち、希望を持って暮らし続けられる共生社会の実現を目指し、国や地方自治体が認知症に関する総合的な施策を計画的に取り組むことを定めています(2)。

以下に、認知症基本法の概要を示します:

目的:
・認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策を総合的かつ計画的に推進します。
・共生社会の実現を目指し、認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会を推進します。

基本理念:
・認知症施策は、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、以下の基本理念に基づいて行われます:
1)全ての認知症の人が基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって日常生活及び社会生活を営むことができる。
2)国民が共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症の人に関する正しい理解を深めることができる。
3)認知症の人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるものを除去することにより、全ての認知症の人が社会の対等な構成員として、地域において安全にかつ安心して自立した日常生活を営むことができるとともに、自己に直接関係する事項に関して意見を表明する機会及び社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその個性と能力を十分に発揮することができる。

国・地方公共団体等の責務:
・国・地方公共団体は、基本理念に基づき、認知症施策を策定・実施する責務を有します。
・国民は、共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症の人に関する正しい理解を深め、共生社会の実現に寄与するよう努めます。

この法律に基づき、認知症の人々とその家族が希望を持って暮らせる社会を築くための施策が進められています(3)(4)。 <
詳細情報(1)nakamaaru.asahi.com、(2)mhlw.go.jp、(3)city.koriyama.lg.jp、(4)famitra.jp

関連情報
・「認知症基本法」施行について
共生社会の実現を推進するための認知症基本法 概要(pdf)
NHK2024/01/01「認知症基本法」1日施行 医療と社会両面で取り組み進むか注目
和田秀樹ユーチューブ「認知症基本法」を知っていますか?
・「認知症基本法」施行に伴う新たな施策策定
首相官邸HP、認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議 (kantei.go.jp)
とりまとめ概要torimatome_gaiyou.pdf (kantei.go.jp)
とりまとめtorimatome.pdf (kantei.go.jp)
第4回(令和5年12月25日)議事録gijiroku.pdf (kantei.go.jp)
(株)ニッセイ基礎研究所、85歳以上1000万人時代!家族に頼れない“おひとりさま”をどう支えていけるか? 認知症をめぐる今後の動向は?
現在の認知症施策:厚労省HP、認知症施策

2-2)アルツハイマー病の新たな定義の提案と今後生じる重大な臨床的・倫理的・経済的問題
**以下は、岐阜大学医学部下畑先生の2024年2月23日のFB投稿です**
【アルツハイマー病を血液で診断する時代に入る】
リン酸化タウ(p-tau)はアルツハイマー病(AD)の血液バイオマーカーであり,p-tau217が最も有用であると考えられています.先月のJAMA Neurol誌に,血漿p-tau217を測定する市販の免疫アッセイ(ALZpath pTau217 Assay;https://alzpath.bio/)の有用性を検証した研究が報告されています.786名の参加者にアミロイドPET,タウPET,脳脊髄液バイオマーカー,そしてALZpath pTau217 Assayを行い,詳細は触れませんが,結論として,このアッセイにより脳脊髄液と同程度に血液で「生物学的AD(biological AD=臨床症状ではなく生物学的指標により診断するAD)」を正確に同定できること,かつp-tau217は発症前の前臨床段階を含め経時的に増加することを確認しています.
現在,抗アミロイドβ抗体レカネマブの適応を決める検査として,アミロイドPET検査と脳脊髄液検査が使用されていますが,高額であったり侵襲的であったりするため,近い将来,この血液検査に置き換わっていくものと推測されます.実際に米国ではその動きが始まっていますが,それはADの定義自体を抜本的に拡大しようとするものです.これがLos Angeles Times紙(https://tinyurl.com/2yn5s58a)に記事としてまとめられており,非常に分かりやすいのでご紹介します.

【アルツハイマー病の新たな定義の提案】
新しいADの定義(https://alz.org/…/Clinical-Criteria-for-Staging-and…)とは,記憶力に問題のない人であっても,血液でアミロイドβやタウが上昇していることが確認された人は,ステージ1のADと診断されるというものです.認知機能は正常でも,抑うつ,不安,無気力などが認められればステージ2,そして軽度認知障害(MCI)がステージ3,軽度,中等度,重度の認知症患者はそれぞれステージ4,5,6となります.
つまり「ADになるのに認知機能障害はもはや必要なく,血液検査が陽性であればよい」ということで,ADとは何かを再定義するものです.この認知症状のないAD患者という新しい病型を作るというアルツハイマー病協会(Alzheimer’s association)の計画は,10年以上前に具体化し始め,2011年と2018年に診断基準を更新する提案に盛り込まれ,この動きが昨年から本格化しました.これを提案する産業界と科学者からなるパネルメンバーは,「患者が早期に治療を受ければ受けるほど,より効果的である」と主張しています.ADの初期症状を持つ患者に対するレカネマブが使用可能になったことが,この動きに拍車をかけました.もしこの提案が認められれば,何百万もの正常な認知機能を持つアメリカ人が,血液検査を行うとADと診断されることになると新聞に書かれています.

【新たな定義に対するさまざまな批判】
科学と医学の進歩は人類に多大な恩恵をもたらしていますが,新たな技術や発見が登場するたびに,それに伴う倫理的な問題や懸念も浮上してきます(例:臨床試験と人体実験,遺伝子編集技術,人工知能と医療など).ADの再定義がなされると様々な問題が生じることが容易に予測されます.以下,列挙します.
1)検査で陽性となった人が必ずしもADを発症するわけではない.記事では検査陽性であっても,生涯に認知症を発症するリスクは23%という研究が紹介している.認知機能障害を発症しないかもしれない人々をステージ1と呼ぶことは適切ではないという批判がある.
2)認知機能に問題のない人が,アミロイドβやタウ値が異常であることを知ると,抑うつや不安,自殺願望に悩まされることがあることが,これまでの研究で示されていること.
3)検査結果が陽性であれば,雇用主や生命保険,障害保険,介護保険を提供する会社から差別を受ける可能性があること.例えば「もし検査で陽性となった人が飛行機パイロットであった場合,そのことを航空会社に報告しなければならないのだろうか?」という問題がすぐさま生じる.
4)認知機能障害のない人(ステージ1)に対して抗体薬が有効であるというエビデンスは今のところないにも関わらず,抗体薬を処方する医師が現れるようになるかもしれないこと.
5)20名からなるパネルのうち少なからぬ人が,製薬会社に雇用されていたり,利益を得ていたりと,COIの問題があること.またこの計画がアルツハイマー病協会に利益をもたらすこと(例;多くのアメリカ人がADと診断されれば,寄付をする人の数も増えること).
日本では,米国のレカネマブ適正使用ガイドラインで推奨されたApoE遺伝子検査をいまだにできない状態が続いています.ApoE遺伝子検査が導入されれば臨床的・倫理的・経済的問題が生じることから(https://tinyurl.com/2yc7sy3s),その議論を避けたのか,もしくは単純に考えが及ばなかったのは分かりませんが,その代償として患者さんにリスク・ベネフィットの情報を提供することができないまま処方するということが起きています.近い将来,簡単にできる血液検査に置き換わる可能性があるわけですが,同じことを繰り返してはならないと思います.上述の問題に対する議論を避け,無思慮に開始されることがないように,我々は注意深く見守っていく必要があります.

◆血漿p-tau217の論文
Ashton NJ, et al. Diagnostic Accuracy of a Plasma Phosphorylated Tau 217 Immunoassay for Alzheimer Disease Pathology. JAMA Neurol. 2024 Jan 22:e235319. (doi.org/10.1001/jamaneurol.2023.5319)
◆Los Angeles Times紙「Inside the plan to diagnose Alzheimer’s in people with no memory problems — and who stands to benefit」
https://www.latimes.com/…/inside-controversial-plan-to…

2-3)アミロイド時計 ―アルツハイマー病発症前のバイオマーカー変化の確定と社会への影響―
**以下は、岐阜大学医学部下畑先生の2024年2月28日のFB投稿です**
【米国からのアミロイド時計の報告】
アルツハイマー病(AD)におけるバイオマーカーの変化のタイミングを推定するために,アミロイドPETを基準にして「時計」をつくるというワシントン大学からの試みが,最新号のAnn Neurol誌に報告されています.アミロイドPET陽性コホートの118人(70.4±7.4歳;認知機能障害はうち16%)と陰性コホート(すべての検査でアミロイド負荷が低レベル,かつ検査時に認知機能障害なし)の277人を比較しています.結果として,バイオマーカーの変化は,脳脊髄液(CSF) Aβ42/Aβ40,血漿Aβ42/Aβ40,CSF pT217/T217,およびアミロイドPETでは,推定症状発現の15~19年前に異常が検出されました.つぎに血漿pT217/T217,CSF neurogranin(シナプス関連蛋白),CSF SNAP-25(シナプトソーム関連タンパク質),CSF sTREM2(神経炎症マーカー),血漿GFAP,血漿NfLでは推定症状発現の12~14年前に,CSF pT205/T205,CSF YKL-40(神経炎症マーカー),海馬体積,認知指標では推定症状発現の7~9年前に異常が検出されました(図1左).
また2月23日に血漿中pT217によるADのステージ1診断をご紹介しましたが,血漿AβとpT217はCSFデータとほぼ同等にAD病態を予測することも示されています(図2).
この論文を読み,ADにおける「アミロイドβ→タウ→神経変性」というカスケードの経時変化がよく理解できました(図1左).そしてこの論文の重要点は,カテゴリー的な病期(ステージ)分類ではなく,連続的な病期分類を提案している点です.つまりアミロイド時計に基づく上述の推定年数が,孤発性ADの「連続的な病期分類」となる可能性が示唆されるわけです.
Li Y, et al. Timing of Biomarker Changes in Sporadic Alzheimer’s Disease in Estimated Years from Symptom Onset. Ann Neurol. 2024 Feb 24.(doi.org/10.1002/ana.26891)

【中国からの報告】
そして中国からも同じタイミングで,孤発性ADで,臨床診断される前の20年間を検討した研究が報告されました.ADを発症した648人と,認知機能が正常であった648人を対象とし,両群におけるCSFバイオマーカー,認知機能検査,画像検査の経時的変化を検討しています.診断前に変化が生じる期間はAβ42で18年,Aβ42/Aβ40で14年,リン酸化タウ181で11年,総タウで10年,NfL鎖で9年,海馬体積で8年,認知機能低下で6年でした.認知機能障害が進行するにつれて,AD群のCSFバイオマーカー値の変化は最初,加速し,その後緩やかになることも示しています(図1右).
Jia J, et al. Biomarker Changes during 20 Years Preceding Alzheimer’s Disease. N Engl J Med. 2024 Feb 22;390(8):712-722.(doi.org/10.1056/NEJMoa2310168)

【2つの報告の比較とパーキンソン病の場合】
最初の論文の責任著者であるSuzanne E Schindler教授は,自身のTwitterで以下のようにコメントしています.「両論文は,バイオマーカーアッセイの違いや全く異なる分析アプローチにもかかわらず,バイオマーカー変化の時期について驚くほど類似した推定値を示している!異なる集団が異なるコホートと方法を用いて同じ答えを得るのを見るのは心強いものだ.このような結果の一致が,私の科学への愛情を一層深めてくれる!」まさに同感で,それが科学の真実であり面白いところだと思います.
髄液 Aβ42 : Jia 18 years; Li 15 years
髄液 Aβ42/40 : Jia 14 years; Li 19 years
髄液 p-tau181 : Jia 11 years; Li 13 years
髄液 t-tau : Jia 10 years; Li 14 years
髄液 NfL : Jia 9 years; Li 12 years
海馬体積 : Jia 8 years; Li 8 years
認知機能低下 : Jia 6 years; Li 7-8 years
このようにPET陽性患者はそれ以前に,さまざまなバイオマーカーの経時的変化が生じていることが証明されたと言えます.おそらく今後,同様の図が他の変性疾患でも示されることと思います.図3は最近,報告された論文のパーキンソン病のものです.今後,この図に複数のバイオマーカーが追加されるものと思います.
Simuni T, et al. A biological definition of neuronal α-synuclein disease: towards an integrated staging system for research. Lancet Neurol. 2024 Feb;23(2):178-190.(doi.org/10.1016/S1474-4422(23)00405-2.)

【今後の課題】
このようにADに関する研究は急速に進んでいますが,この知見をどのように臨床において役立てるのかは慎重な議論が必要だと思います.なぜなら社会への影響が大きいと考えられるためです.2月23日にご紹介したADステージ1を導入したときの様々な懸念が現実味を帯びてきます.
1)認知機能障害を発症しないかもしれない人々が含まれているのにADステージ1と呼んでよいか?
ワシントン大学の論文で,アミロイドPET陽性コホート118人のうち,CDRによる認知機能障害はわずか16%に過ぎなかったとの記載があります.検査で陽性となった人が必ずしもADを発症するわけではないのだと思います.「PET陽性コホート=AD患者では必ずしもないこと」は重要だと思います.
2)認知機能に問題のない人に,AD発症の10-20年前に将来リスクがあることを知らせることは許されるのか?
リスクを知ることで,抑うつや不安,自殺願望に悩まされることが知られています.強力な予防療法があればよいですが,現実のAβ抗体薬は効果が微妙,副作用リスクがあり,かつ極めて高額な状況です.
3)検査結果が陽性となれば,雇用主や生命保険,障害保険,介護保険を提供する会社から差別を受ける可能性があるのではないか?
4)認知機能障害のない人(ステージ1)に対して抗体薬が有効であるというエビデンスは今のところないにも関わらず,抗体薬を処方する医師が現れるようになるのではないか?
近い将来,ステージ1患者に対する臨床試験が行われる可能性が高いです.発症前ADを巡る問題は一部の研究者や製薬企業だけの問題では当然なく,幅広い人々が関わる国民的な議論が必要だと思います.

関連情報
下畑先生の「認知症の現在と未来」という講話が、VOOXにて2024年3月15日から配信されています。
**以下、下畑先生の2024年3月15日のFB投稿です**
「認知症の現在と未来」 VOOXにて本日配信開始!(2週間無料です)
VOOX(ブックス)という音声教養メディアがあります.1話10分の全6話で,ベストセラー本やビジネス書の著者が生の声で本一冊分の知識を届ける新しいオーディブックサービスです(山口周さん,為末大さん,福岡伸一さん,永田和宏さん等・・・).そのVOOXより,一般のひと向けに,認知症に関する話をしてほしいというご依頼をいただきました.他のオーディオブックと違い,本人が音声を録音する必要があり,緊張してうまく喋れるかなと心配しましたが,なんとか無事収録できました.
本編では「認知症とはそもそも何か?」「アルツハイマー病発見の歴史」「物忘れ外来での認知症か否かの見分け方」「癌よりも脳神経が注目を浴びる時代」「認知症の種類」「認知症の12の危険因子と予防」「アミロイドβが起こすこと」「認知症に対する薬物治療」「レカネマブのメリット・デメリット」「COVID-19と認知症」「認知症の方の周囲はどう接するべきか」などを話しました.以下,6回分の講演タイトルになります.月々1000円のサービスですが,本日の公開(3月15日)から2週間以内は無料でご利用いただけます.よろしければお聴きください.
サービスはこちらから(https://www.voox.me/speaker/takayoshi-shimohata)
Audible(https://www.audible.co.jp/podcast/B0C83S54PK)
プレスリリース(https://tinyurl.com/2b4hqdp8)
『認知症の現在と未来』全6話60分
第1話. 認知症とはなにか
第2話. アルツハイマー型認知症とはなにか
第3話. 新薬レカネマブについて
第4話. 認知症に対してできる予防
第5話. 認知症の新たな危険因子
第6話. 認知症とつきあうには

アルツハイマー病脳の血管で生じている変化を初めて見て驚く!
**下畑先生の2024年3月18日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)に合併する脳アミロイド血管症(CAA)は,脳血管にアミロイドβ(Aβ)が沈着して生じます.CAAはしばしば脳出血を伴いますが,出血する機序は必ずしも明らかではありません.その理由はこれまで標本という二次元データで検討するしかなかったため,脳血管の変化と出血の位置関係を明らかにするには限界があったためです.米国バンダービルド大学からの報告は,立体構造を保ちつつ透明化技術を使用して,3次元顕微鏡で脳血管を観察したものです.3つほど動画を示しますが,かなり衝撃的です.
対象は軽症・中等症CAA 7名,重症CAA 11名,そして疾患対照8名で,採取した死後脳組織を検討しました.三次元光シート顕微鏡用を用いて,光学的に透明化したヒト脳を,Aβ,血管平滑筋,lysyl oxidase,血管マーカーにて染色しました.
動画1:血管内皮細胞の糖鎖に結合するレクチンを用いて血管を可視化したもので,順に対照1名,CAA 2名のものですが,CAAの血管はまったく別物で,脳内の健康な血管網が著しく破壊され・消失し(!),細動脈は拡張・狭窄し,著しく歪んでいる!
動画2:血管内皮がcollagen IV(緑),血管平滑筋(赤),Aβ(青).血管平滑筋がAβの沈着で,置換され喪失している.このため血管径が増大する.
動画3:血管内皮がcollagen IV(緑),Aβ(青).さらに血管の変性が進み,Aβリングは壊れ「破片」となる.
細動脈の血管平滑筋の体積は,重症CAAの細動脈では約80%,軽症・中等症CAAでは約60%減少していました.血管平滑筋の減少は,細動脈の直径の増大とばらつきと相関していました.さらにAβ沈着と強い相関がありました.微量出血を認める部位ではAβは一貫して存在していましたが,典型的なリング状(double barrel appearance)から「破片」へと変化していました.またCAAの動脈壁は,CAAのない動脈壁と比較して約4倍硬いことが分かりました.最後に,血管平滑筋の欠損とlysyl oxidaseの関連する血管変性に強い相関を認めました.lysyl oxidaseはLys残基を酸化し,反応性の高いアルデヒド基に置換して,細胞外マトリックスが架橋します.これがおそらく線維化を招き,血管を固い「土管状」のものにするようです.
以上より,CAAの脳血管では血管の硬化,狭窄と血管腔拡張・動脈瘤化,Aβリングの崩壊と破片の拡散,破裂が生じていました.その機序として,Aβによる血管平滑筋の喪失,lysyl oxidaseによる細胞外マトリックスの架橋が影響しているものと考えられ,Aβ沈着と血管脆弱性の関連が明らかになりました.著者らは細胞外マトリックスの架橋を標的とした治療が,新しい治療戦略につながると指摘しています.個人的に思ったことの1番めは,ADでは想像以上に,血管性認知症の要素があるかもしれないということです.2番目はこのような状態の血管にAβ抗体(レカネマブ・ドナネマブ)を使用して病理学的に何が生ずるか非常に気になるということです.しかし2番目の問いは,実臨床でレカネマブの使用例が増えてくると答えが出るものと思われます.
Ventura-Antunes L, et al. Arteriolar degeneration and stiffness in cerebral amyloid angiopathy are linked to β-amyloid deposition and lysyl oxidase. bioRxiv 2024.03.08.583563(doi.org/10.1101/2024.03.08.583563)

下畑先生の認知症・アルツハイマー病に関するFB投稿を、以下の月次ニュースで取り上げています。「 」内は、投稿の表題です。
2023年07月:「『レカネマブ』とはどんな薬?」
2023年08月:「TRIM11~ついに発見されたアルツハイマー病等の病因蛋白タウの凝集を抑制するタンパク質」
2023年12月:「Long COVID患者では認知機能障害が顕著である。」
2024年01月:「認知症の診断を伝えるための7つの新しい最善の方法(Best practice)」、「COVID-19感染後認知症は20歳の加齢に相当し,感染から1年経過しても脳損傷が持続する!」
2024年02月:「65歳未満の若年発症認知症発症に関わる15の要因」

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)